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精密機器(機械)とは?種類や取り扱う時の注意点について解説

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精密機器(機械)とは?種類や取り扱う時の注意点について解説

精密機器とは、多くの小さな部品がズレなく組み合わさっている精度の高い機械のことです。非常に複雑な作りになっており、取り扱いに注意が必要な繊細なものですが、私たちの生活の中にはたくさんの精密機器があります。
今回は精密機器の種類、取り扱う時や保管する時の注意点などについて詳しく解説していきます。



1.精密機器とは

冒頭でもご紹介したように、精密機器はたくさんの小さな部品の組み合わせによってできている精度の高い機械のことです。精度の高い計測や制御などを行うものが多いです。非常に繊細なので、取り扱いには細心の注意が必要です。例えば、印刷機は0.12mm程度の厚さの紙が水平に通過できなければならないのでわずかな歪みでも使用できなくなってしまいます。工作機器であれば、0.003~0.005mmの制度で加工する必要がありますから、これまた繊細であることがわかるでしょう。

1-1.精密機器の種類

精密機器と一口にいってもその種類は非常に多いです。
この章では、精密機器の種類を10に分けてご紹介していきます。

精密測定機器

精密測定機器は、1ミクロン(1/1000ミリ)以下まで計測できるような精密な測定機器です。

*例
測定顕微鏡、顕微干渉計、光走査外寸測定機、画像測定機、三次元測定機、球面度測定機、真円度測定機、表面あらさ測定機、万能試験機、高周波膜厚計など

通信機器

通信機器は、電波や電気、光を受信・発信し、他の機器と通信して情報を伝える機器です。

*例
無線通信機器、デジタル通信機器、コンピュータ、サーバーラック、サーバー、UPS、制御盤、分電盤、キュービクル、カラオケ機器など

医療機器

医療機器は、人もしくは動物の疾病の診断、治療もしくは予防に使用されること、又は人もしくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具のことです。薬機法第2条で厳密に定義づけされています。

*例
超音波診断装置、心電計、脳波計、内視鏡、病理検査機器、レーザー治療器、人工透析装置、人工呼吸器、ペースメーカー、成分採血装置など

福祉機器

福祉機器とは、病気や怪我などで介護や介助が必要な方の日常生活や機能訓練(リハビリ)をサポートするための機器です。

*例
電動昇降式ベッド、車いす、歩行器、福祉車両、階段昇降機、歩行訓練機器、段差解消機など

理化学機器

理化学機器は、生物学の分野で理化学的な教育研究に用いる機器で、多くの医療機器もこれに含まれます。実験用、測定用、観測用、解析用の機器があります。

*例
医療機器全般、真空装置、化学定量分析装置、インキュベーター、超高圧電子顕微鏡、分離器など

分析機器

物質の組成や性質、状態などの質や量を測定するための機器です。実験・研究用、 環境用、プロセス測定用、作業環境用・保安用、医療用、自動化関連、バイオ関連などの分析機器があります。

*例
光散乱光度計、分離分析機器、赤外分光光度計、X線回折装置、電位測定システム、ダイナミック光散乱光度計、高感度示差屈折計、キャピラリー電気泳動装置、高分子フィルムダイナミクス解析装置、測色色差計、熱分析装置など

光学機器

光学機器は、光の作用や性質を利用した機器です。

*例
コピー機、スキャナー、プロジェクター、アストロカメラ、プラネタリウム、光電赤道儀、双眼鏡、顕微鏡、望遠鏡など

出力機器

出力機器は、情報を人間が読める形式に変換するコンピュータハードウェア機器のことです。

*例
プリンター、スキャナー、大型複合機、各種印刷機器、プロッター、モニター、スピーカー、CAD機器、造形機全般など

工作機械

金属、木材、石材、樹脂などの素材を、切断、穿孔、研磨、圧延、鍛造などをするための機械です。

*例
マニシングセンタ、レーザー加工機、レーザー彫刻機、放電加工機、電子ビーム加工機、電解加工機、超音波加工機、数値制御放電加工機、形彫り放電加工機、ワイヤ放電加工機、プラズマ加工機、ウォータージェット加工機など

 

2.小型精密機器と大型精密機器の違い

精密機器の種類をご紹介してきましたが、小さいものから大きいものまで様々なサイズがあることがわかったと思います。どちらも精密機器ですが、小型精密機器と大型精密機器には、大きさ以外にも違った特徴があります。小型精密機器であるパソコンやカメラのようなものは持ち運びをすることを前提として作られていることが多く、傾けたり、ある程度の衝撃が加わったりしてもそう簡単には壊れません。大型精密機械は小型精密機器以上に複雑な作りになっており、医療機器や複合機などの大きなものほど繊細で衝撃に弱い傾向があります。壊れやすいだけでなく、大型精密機器は重量もありますから、その点においても移動や輸送の難しさがあると言えます。必要なツールや技術、丁寧さも問われることになりますので、より慎重に移設や輸送の業者を選定しなければならないでしょう。

3.精密機器を取り扱う際の注意点

精密機器は非常に繊細なため、取り扱いには十分な注意が必要です。精密機器は高額であり、特に大型のものは数百万円以上することもありますので、故障したら大きな損害になってしまいます。
取り扱う際はどんな点に注意しなければならないのか、対処方法を含めてご紹介します。

3-1.衝撃や振動

精密機器の故障の原因として最も大きく影響するのが衝撃や振動です。特に大型の精密機器は繊細で、衝撃や小さな振動を与えないように注意しなければなりません。購入時、導入時に運搬してもらう時だけではなく、社内や院内のレイアウト変更などが必要な場合に短距離を移動させるというケースであっても衝撃や振動を与えないような配慮が必要です。不注意で落としてしまった、地震が発生したというような事態が発生した時だけではなく、車両で配送する際の振動でも故障する可能性があります。

*対処方法
精密機器を移動させる時には、まずどんな衝撃や振動が起こる可能性があるのかを予測することが必要です。予測に合わせて対処を行うことになりますが、初期段階で十分な想定ができておらず予想外の事態が起こってしまうと、対処が十分ではないので故障してしまうことにつながるのです。だからこそ、危険予測と十分な確認が必要と言えます。 具体的な対処法は大きく2つあります。1つはしっかりと固定・梱包をすることです。しっかりと固定し十分に養生することで振動の伝達を抑えることができます。適切なサイズの箱を選び、積層ポリマーやゴムなどの振動を吸収する素材を使って養生すると効果的です。2つ目は振動源となるものをできるだけ減らすことです。振動を減らすことができるような車両を使用したり、振動が発生しにくいような道路・通路を選んで走行したりすることで、精密機器への影響を減らすことができます。これにも、事前の計画が必要と言えます。衝撃レコーダーや衝撃ステッカーなどを使って、輸送中の衝撃を感知する対策も有効です。輸送中に損傷が発生した場合の原因究明につながりますし、輸送関係者に注意喚起や慎重な作業を促す効果も期待できます。
また、梱包や輸送を担当する作業員の教育も重要です。正しい梱包手順で丁寧に梱包をすることで故障や破損のリスクを軽減することができるでしょう。

3-2.温度と湿度

精密機器は、温度や湿度にも非常に敏感です。特に湿度についてはサビや腐食のリスクがあるので注意しなければなりません。湿度は高過ぎても低過ぎてもいけません。湿度が50%以上になるとサビや腐食のリスクが高まりますし、40%以下になると乾燥してしまって静電気が発生しやすくなるので、それが故障の原因となるのです。一般的には、40〜50%の間の湿度を保つことが必要とされています。温度についても、急激な温度変化があると結露が発生して電気回路の破損などの故障原因となります。特に、海外輸送などで温度差が激しい輸送ケースには注意が必要です。温度については一般的に、18~26度を保つことが必要とされています。

*対処方法
精密機器の保管や輸送を行う際には、空調システムを使って温度と湿度を適切な値で維持する必要があります。そのほか、精密機器を湿気から保護するために防湿材・乾燥剤を使用したり、静電気を防止するために静電防止剤を使用したりすることも有効です。

3-3.水濡れ

精密機器が水に濡れると故障の原因となります。雨天時は使用しないようにするほか、雨天時に運搬しなければならない場合や保管する場合はより一層の注意が必要です。

*対処方法
防水カバーや防水フィルムを使って梱包したり、防水対策をしたコンテナを利用します。天気予報を確認して、雨天時を避けて運搬するというのも対処方法の一つです。

3-4.害虫

小さなものでも害虫が精密機器に入り込んでしまうと故障のリスクとなります。あまり多いケースではありませんが、気をつけましょう。

*対処方法
輸送時にはできるだけ隙間なく梱包するほか、保管場所に害虫が入り込まないように出入りのルールを徹底したり、二重扉を使用したりといった方法があります。

4.まとめ

精密機器と一口にいっても様々なサイズがあり、種類も非常に多いことを知っていただけたと思います。また、生活に欠かせない物も多数あったのではないでしょうか。

精密機器は非常に繊細であり、少しの振動や温度・湿度の変化でも故障の原因となりますので、慎重な取り扱いが必要です。長距離運搬はもちろん、社内などで短い距離を移動させる場合であっても専門家に依頼するのが安心でしょう。

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