川崎で100年企業に。株式会社丸三

044-333-3003

平日 : 9:00~18:00 ※土日祝除く

phonelink_ring

 
HOME > 丸三通信 > コラム > 繊細な精密機器を搬入、据付する際の注意点とは?

繊細な精密機器を搬入、据付する際の注意点とは?│精密機器や重量物等の貨物運送、据付。株式会社丸三

繊細な精密機器を搬入、据付する際の注意点とは?

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
繊細な精密機器を搬入、据付する際の注意点とは?

非常に小さな部品が数多く組み合わさってできている精度の高い機械である精密機器は、取り扱いに注意が必要です。輸送するときはもちろんですが、搬入や据付を行う時にも、十分な注意をして取り扱う必要があるといえます。
今回は、取り扱いに注意が必要な精密機器の種類や搬入と据付の作業内容、精密機器を取り扱う時の基本的な注意点や意識しておきたいポイントについて詳しく解説していきます。

【精密機器とは】

精密機器は精度の高い計測や制御などを行うものが多く、非常に繊細です。わずかな歪みやズレが発生しても、使用できなくなってしまう恐れがあります。
精密機器と一口にいってもその種類は非常に多く、あまり目にすることがないものもありますが、身近なものもたくさんあります。
この章では、精密機器の種類をご紹介します。

・精密測定機器
1ミクロン(1/1000ミリ)以下まで計測できるような精密な測定機器で、測定顕微鏡、顕微干渉計、画像測定機、三次元測定機、球面度測定機、高周波膜厚計などがあります。

・通信機器
電波や電気、光を受信・発信し、他の機器と通信して情報を伝える機器で、コンピュータ、サーバー、制御盤、分電盤、カラオケ機器などがその例です。

・医療機器
人や動物の病気や怪我の診断、治療、予防などに使用される機械器具のことです。医療機器は、薬機法第2条で厳密に定義づけされています。医療機器には、超音波診断装置、X線透視撮影装置、CT、MRI、病理検査機器、人工透析装置、人工呼吸器、ペースメーカーなどがあります。

・福祉機器
病気や怪我などで介護や介助が必要な場合に、日常生活や機能訓練(リハビリ)をサポートするための機器で、電動昇降式ベッド、車いすなどが挙げられます。

・理化学機器
実験用、測定用、観測用、解析用など、生物学の分野で理化学的な教育研究に用いる機器で、多くの医療機器は理化学機器の一部です。超音波診断装置、粒子線治療装置、心電計、脳波計、内視鏡などがあります。

・分析機器
物質の組成や性質、状態などの質や量を測定するための機器で、実験・研究用、作業環境用・保安用、医療用などさまざまです。光散乱光度計、分離分析機器、赤外分光光度計などが例です。

・出力機器
コンピューターが処理した情報を人間が読める形式に変換するコンピュータハードウェア機器のことで、プリンター、スキャナー、大型複合機などが挙げられます。

・光学機器
光の作用や性質を利用した機器で、出力機器でもあるスキャナーのほか、プロジェクター、プラネタリウム、顕微鏡、望遠鏡などがあります。

・工作機械
金属、木材、石材、樹脂などの素材を、切断、穿孔、研磨、圧延、鍛造などをするための機械で、マニシングセンタ、レーザー加工機、レーザー彫刻機などがあります。

【精密機器の搬入、据付とは?】

精密機器の搬入、据付の作業内容についてご紹介します。
輸送と搬入や据付をセットで行うこともあれば、搬入や据付だけを行なうケースもあります。

<精密機器の搬入>

精密機器の搬入作業とは、輸送したり、移転作業などの際に移動させたりした精密機器を建物などの中に運び込む作業です。精密機器を傷つけたり故障させたりしてはいけないのはもちろんのこと、建物側も傷をつけないように細心の注意を払わなければなりません。
精密機器には、小さなものから大きなものまであり、中には非常に重たいものもありますので、一般的な引越しの時のようにエレベーターを使って搬入できないケースも多々あります。このような場合には、クレーン車やリフトを使って搬入を行います。

<精密機器の据付>

搬入するだけではなく、搬入した精密機器を決められた位置に据え付ける作業です。
梱包を丁寧に解き、事前に決められた位置に据え付けます。精密機器は不要な振動を加えないためにもできるだけ動かさない方がいいですので、ミリ単位で据え付ける位置を調整することもあります。また、据付後にメカニック作業(精密機器の動作確認やメンテナンス)を行うこともあります。この作業は、基本的にはメーカー側が行うことが多いですが、輸送会社が行うケースもあります。

【精密機器の搬入、据付を行う時の注意点や意識しておきたいポイント】

精密機器は繊細なので、搬入や据付作業の際には十分な注意が必要です。
この章では、取り扱い時の注意点についてご紹介します。


<細心の注意を払って取り扱う>

精密機器は非常に壊れやすいことを認識し、取り扱いには細心の注意を払うことが求められます。少しの気の緩みが、搬入や据付後の不具合につながる恐れがあります。移動させる時はもちろん、梱包をとく時、据え付け位置を調整する時などにも注意が必要です。
小さな精密機器であれば、天地(荷物の上下)を反対にしないようにも注意しなければなりません。
衝撃レコーダーや衝撃ステッカーなどを活用して搬入時の衝撃を感知するという方法もあります。衝撃が目に見えてわかることで、作業担当者の注意喚起にもなります。また、どのようなタイミングでどんな衝撃につながるのかを記録することで、注意すべきポイントをブラッシュアップさせることにも期待できます。


<最適な搬入経路、据付位置を決める>

搬入や据付を行う際には、事前の準備が非常に大切です。精密機器の大きさ、重さ、数量、建物側の間口の大きさ、設備(階段、エレベーターなど)などの情報を正しく把握し、それにあった搬入経路や据付位置を決めておく必要があります。依頼する業者と、依頼元の会社とで十分に打ち合わせを行い、もっとも安全に搬入できるルートを設定しましょう。据付位置についても、後になって変更するとなれば精密機器に負担をかけることになりますし、費用もかかることになります。実際に使う時の状況を細かく想定して据付位置を決定することが重要です。


<厳重に梱包を行う>

移転に伴う搬入、据付などの場合、移動する距離は短いかもしれませんが、衝撃や振動から精密機器を守るためには厳重に梱包を行う必要があります。丁寧に梱包し固定してから搬入することで、精密機器への影響を最小限にできるでしょう。
クリーンルームや食品工場などの作業においては、害虫対策も必要です。隙間なく包み込むような梱包であれば、害虫の侵入対策にもなります。


<温度と湿度の変化に注意してスピーディに作業する>

精密機器は、高温や低温、急激な温度変化、高すぎるあるいは低すぎる湿度が故障の原因となる可能性があります。温度や湿度管理をされた輸送トラックなどから搬入する際には、急激な温度や湿度の変化が発生しないように注意が必要です。外部で作業をしなければならないケースも多いですが、できるだけスピーディに作業を行うことで、精密機器への影響を最小限にできます。
梱包の際、防湿材・乾燥剤を使用しておくと湿度対策として有効です。


<防水対策をする>

精密機器の搬入を行う場合、雨天時はできるだけ避けましょう。特に水分や湿気に弱い精密機器を搬入する場合は、予備日を設定しておくなどしておくと安心です。
防水対策として、防水カバーや防水フィルムを使った梱包、防水コンテナを使った輸送も効果的です。


<養生作業を行う>

搬入や据付の際には、間口や室内の壁や柱に傷がつかないように配慮する必要があります。搬入ルートをよく確認して、場所に応じた必要な養生を行った上で、十分に気をつけて移動させるようにします。


<最適な機器で搬入する>

大きい、重たい精密機器を搬入する際には、フォークリフトやクレーン車など様々な機器を活用します。搬入する精密機器にあった機器を選択することによって、より安全に作業が行えます。


<機器の電源を切る>

バッテリー付きの精密機器の場合は、搬入、据付の際に電源を切っておきます。電源が入ったまま精密機器を動かすことは、故障のリスクを高めます。


<配線を全て取り外す>

配線コードがついている精密機器の場合は、必ず配線を全て取り外します。配線を取り付けたままにしておくと、接続部分が破損したり断線したりするリスクがありますし、取り外していた方がしっかりと梱包することができます。
外した配線コードを紛失しないように保管するほか、複数の機器を移動させる時にはどの配線コードがどの精密機器のものかがわからなくならないように、ラベルをつけたり、ケースにいれたりして保管します。複雑な配線のこともありますので、配線を取り外す前に写真を撮っておくことでスムーズに据付作業が行えます。


<保険に加入する>

高額な精密機器を移動させる場合は、破損したり故障したりした場合のリスクに備えて保険に加入しておきましょう。保険の内容は業者によって異なりますので、よく確認してください。

【まとめ】

非常に繊細な精密機器は、大きな衝撃だけでなく小さな衝撃もできるだけ避けて搬入、据付を行う必要があります。また、搬入の際には精密機器本体だけではなく、建物内に傷をつけないように配慮することも必要です。
精密機器の搬入、据付を行う際には、事前の準備が非常に重要です。どんなルートを、どのような機器を使って搬入するのか、どんな養生が必要なのか、どんな梱包をしておいた方が良いのかなどを検討し、最適な方法を選択しましょう。据付位置については、やり直しを行わなくていいように、事前にしっかりと打ち合わせをしておくようにしましょう。
工場やオフィス内、病院内などの移設作業を行う場合にも、多数の精密機器を取り扱うことになります。移動距離は短くても、故障や破損の原因になることも考えられますので、精密機器を取り扱う際には、信頼のおける専門業者に依頼することをオススメします。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お問い合わせ

お問い合わせは、以下メールフォームまたはお電話からお寄せください。

お電話でのお問い合わせはこちら

044-333-3003

受付 / 平日 : 9:00~18:00 ※土日祝除く

Webからのお問い合わせはこちら

お問い合わせはこちら