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精密機器の基本の梱包手順や輸送時に注意するべきことについて解説│精密機器や重量物等の貨物運送、据付。株式会社丸三

精密機器の基本の梱包手順や輸送時に注意するべきことについて解説

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精密機器の基本の梱包手順や輸送時に注意するべきことについて解説

精密機器はたくさんの小さな部品が組み合わさってできている非常に繊細なものです。そのため、輸送の際には梱包や輸送方法に工夫を施すなど、細心の注意を払う必要があります。精密機器は高額なものも多いので、万が一故障してしまった時の被害額も大きく、会社経営にも影響を与えかねません。 そこで今回は、精密機器の基本の梱包手順や注意するべきポイントについてご紹介します。

精密機器とは

精密機器は非常に多くの小さな部品が組み合わさってできている精度の高い機械のことを指し、一口に精密機器といっても、大きさも用途も非常に幅が広いです。

精度の高い計測や制御などを行うものが多く、音波診断装置などの医療機器や赤外分光光度計などの分析機器などがその例としてあげられます。もう少し身近なものであれば、オーディオ・テレビなどの電気機器や顕微鏡・望遠鏡などの光学機器なども精密機器です。オフィス周りにも精密機器は多数あり、プリンター、スキャナー、大型複合機などの出力機器、パソコン・スマートフォン・サーバーなどがそれにあたります。

その他、ATMや券売機などの大型機器も精密機器です。


精密機器の基本の梱包手順

梱包方法には様々な方法があります。

この章では、精密機器の基本の梱包手順をご紹介します。

精密機器を気泡緩衝材などで包んで保護する

まずは、精密機器を緩衝材で包んで保護します。保護のために二重に梱包したり、湿気防止のために乾燥剤を入れてから包んだりすることもあります。

包める緩衝材の種類

エアキャップ

「プチプチ」と表現されることもあり、一般的に流通している気泡緩衝材です。必要な長さでカットし、精密機器の形状に合わせて巻きつけることができます。

保護シート(巻きダンボール、片面ダンボール)

段ボールは3層構造ですが、巻きダンボールは2層構造になっており、強度は劣るものの柔らかく加工がしやすいので、精密機器に巻きつけることができます。

ミラーマット(ポリエチレンシート)

発泡ポリエチレンでできたシートで、ミラーマットと呼ばれることが多いです。薄くて柔軟性があり、割れ物を包むときにもよく用いられています。緩衝性に加え、表面保護性、断熱性、保水性にも優れている素材です。

毛布やタオル

緩衝材がなく、パソコンやカメラなどを自分たちで梱包して輸送する場合において、毛布やタオルといったもので緩衝材の代わりにするという方法もあります。

箱に精密機器と緩衝材を詰める

ダンボールなどの箱に緩衝材とともに精密機器を入れて梱包します。

箱の底に緩衝材を詰め、その上に精密機器を入れた後、さらに緩衝材を詰めて箱の中でできるだけ動かないように固定をします。

敷き詰める緩衝材の種類

エアークッション

中に空気が入っているビニール製の緩衝材です。サイズや形状には種類があり、ピロー型と呼ばれる枕のような形をしたものが主流で大きさは大小様々です。エアークッションを敷き詰めて使う他に、中に小さな精密機器を入れてから空気を入れることで中身を保護することができるものや、ギターなどの大きな楽器を包むタイプのものもあります。一つのサイズが大きいものを使えば、箱よりも小さな精密機器を輸送する際に隙間を埋めやすいです。

時間が経つと空気が抜けてしまうことがあるので、長期間の使用には向きません。

ソフト緩衝材

コーンスターチを主な材料とする自然に優しい緩衝材で、まゆ玉状をしています。柔らかい素材でクッション性に優れており、隙間を埋めることができるので高いフィット感が実現できます。

柔らかい素材のため、重量感のある精密機器の場合はその重みで緩衝材が潰れてしまう可能性があるので注意が必要です。

角保護緩衝材

精密機器の角を守るために、箱の角に設置する緩衝材です。

素材にはダンボールや発泡スチロールがあり、精密機器に合わせて最適なものを選んで使用することができます。クッション性が高く、重量のある精密機器にも向いている緩衝材であるといえます。

箱の種類

ダンボール

輸送時に使用する代表的な箱といえばダンボールです。段ボールは軽量ながら緩衝性もありますし、値段の安さも魅力です。さらに、再利用率が高くエコな素材でもあります。

プラダン(プラスチックダンボール)

ポリプロピレン樹脂(PP)を原材料とし、ダンボールに似たハーモニカ状の中空構造をもった箱をプラダンといいます。紙製のダンボールと比較して耐久性は数十倍であり、ヒンジ耐性は20万回以上です。ダンボール同様に軽量でありながら重たいものにも対応できます。耐久性だけでなく耐水性も高いという特徴があり、繰り返し長く使うことができます。
このようにプラダンは機能性が高く、精密機器ケースとしても優秀です。コストパフォーマンスも高く、環境にも優しいことから特に注目されている資材です。

密閉木箱

板材で隙間を塞ぎ密閉した木箱です。製品の大きさ・形状・重量に応じてオーダーメイドで作ることができます。ダンボールより丈夫で、防水・防湿効果が高く、盗難や破損等を防止することもできるので、あらゆる精密機器の輸送に使われている箱の一つです。

スチール梱包箱

木材と比較して強度が16倍程度あるといわれており、防水性や防錆性も圧倒的に高いのがスチール梱包箱です。箱自体は木材よりも高いですが、繰り返し使うことができるため、結果的にコスト削減につながるケースが多いです。工作機械やプレス機などの精密機器の梱包に使用されることが多いです。

精密機器であることがわかるように注意書きをする

精密機器は、梱包をした後の取り扱いにも注意が必要です。そのため、精密機器が入っている箱であることをわかりやすく書いておく必要があります。

「ワレモノ注意」といった注意書きのほか、「精密機器在中」「精密機器につき取扱注意」といったように内容物が精密機器であることがすぐにわかるようにしておく必要があります。このほか、「下積厳禁」「天地無用」といった注意書きも有効です。「下積厳禁」とは、精密機器が入った箱の上に荷物を載せないで輸送して欲しいということであり、「天地無用」は上下ひっくり返して輸送しないで欲しいということになります。

衝撃レコーダーや衝撃ステッカーなどを活用して輸送中の衝撃を感知できるようにしておく方法も有効です。どのような動きをするとどれくらいの衝撃や振動が発生しているのかを可視化することで梱包や輸送方法の更なる工夫に繋がりますし、作業担当者の注意喚起にもなります。

箱自体を固定する

輸送する際に、トラックに梱包した箱自体をさらに固定するという方法もあります。

箱の中で精密機器が動かないようにするだけではなく、箱自体がトラックなどの荷台の中で動かないように固定することにより、より安定した精密機器の輸送をすることができます。


精密機器輸送時に把握しておくべきリスク

精密機器輸送時にリスクとなるのは落下や転倒による衝撃だけではありません。車両が走行しているときに急ブレーキなどを踏めば当然大きな衝撃となりますが、大きな問題がなく輸送していても発生する振動によって故障が生じるリスクがあります。小さな振動にも耐えられるように、しっかりと梱包することは大変重要です。

衝撃や振動以外にも、温度や湿度にも気を配らなければなりません。温度が高すぎても低すぎても精密機器に悪影響を与えることがありますし、急激な温度変化によって結露が生じると電気回路の破損にも繋がります。

高すぎる・低すぎる湿度もリスクとなります。湿度が高いと腐食やサビの原因となりますし、湿度が低いと静電気による故障のリスクが高まるのです。

そのほか、水濡れによる故障や害虫の侵入による故障のリスクも考えられます。


精密機器を輸送する際の注意点

リスクを少しでも軽減するために、精密機器を輸送する際に注意したいポイントをまとめました。

事前準備の注意点

輸送する前の事前準備段階で注意すべきポイントをご紹介します。

丁寧な梱包

パソコンなどの精密機器を自分で梱包して輸送する場合は、梱包方法の基本でご紹介した内容を参考にして、精密機器本体を保護し、箱の中でできるだけ動かないように丁寧に梱包しましょう。

データのバックアップ

パソコンなどの情報が入った精密機器は、衝撃によってデータが飛んでしまうリスクがあります。必ずデータのバックアップをとってから輸送するようにしましょう。

精密機器の故障については補償があっても、データは対象外であることがほとんどです。

電源を切って配線を外す

バッテリーのついた精密機器は、必ず電源を切ってから輸送します。電源が入っていると故障のリスクが高まってしまいます。配線コードも全て取り外しておきましょう。コードをつけたままですと接続部分が破損したり断線したりする可能性があります。

輸送業者選定時の注意点

精密機器は非常に繊細ですので、素人が十分なケアをして輸送をするのは大変難しいです。基本的には、業者に依頼をして輸送してもらうことになります。その際にどのようなポイントに注意して業者を選定すべきかをご紹介します。

精密機器の輸送実績が豊富か

同じ輸送でも、一般的な輸送と精密機器の輸送では必要な対応が異なります。精密機器の輸送実績が豊富な業者を選ぶと安心です。梱包方法にどのような工夫をしているかなども確認しておきましょう。

保険の補償内容は十分か

精密機器は高額なものがほとんどです。慎重に輸送していても、故障してしまう可能性を0

にすることはできません。補償がしっかりした保険に加入している会社を選ぶことで、こうしたリスクも軽減できるでしょう。

社員教育をしっかり行っているか

精密機器輸送は、梱包や輸送の技術力はもちろんですが、精密機器を取り扱うことへの姿勢や考え方も重要です。技術や姿勢を社員一人一人が身につけられるように、教育を熱心に行っているかは大事なポイントです。


まとめ

非常に繊細な精密機器を安全に輸送するためには、梱包から工夫することが求められます。十分な強度で梱包し、振動から精密機器を守り、適度な温度や湿度を管理した状態で、できるだけスムーズに走行できるルートを選択して輸送することが求められます。

精密機器を安全に輸送するためには、信頼できる輸送業者を選定し、輸送にあたって必要な事前準備をしっかりと行うようにしてください。

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